人気の山菜の王様タラノメのふかし栽培

タラノメのふかし栽培は、比較的手のすく冬場に、手間も元手もがかからない仕事としておススメです。 タラノキを畑に植え付け、落葉後の枝(穂木)を細かく切断し、それを冬季に促成室(ビニールハウス)で萌芽させる方法がふかし栽培です。 穂木は一株に1本が発芽、成長して秋には90㎝~180㎝になる。これを根元から切り、一芽ごとに切断して挿し穂として使う。

1年目から収穫可能なタラノメふかし栽培。

ふかし栽培

穂木の切断

タラノキは樹木ではあるが、短期作物と考え、3~4年で別な場所植え付けて収穫する。穂木は1本あたり15節前後なので、10アールの本畑に種根を1000本から1200本植え付けると 15000~20000本の挿し穂ができる。これを安価で手に入る床資材を敷き詰めた温水に冠水するだけでふかし栽培タラノメが収穫できる。

切断された挿し穂

タラノメのふかし栽培にかかる手間は11月から翌年の4月頃まででそれ以外の期間はかからないので、冬場の収入減をしておススメです。収穫も何回かに分けて分散して 取り組めば都合の良いときに出荷することが出来る。また、仕事は軽作業なので高齢者や女性でも出来る。

ふかし栽培

ふかし栽培は、ハウス内で行われるため春先の新芽の虫害、鳥獣害がない。ただし、まれに穂木の新芽にウサギなどの食害を受けることがあるので穂木の刈り取りは降雪前にすべて終えるようにしましょう。 雪の多い地域では穂木を雪中に貯蔵し、使用する分だけ調整してふかし促成する。

ふかし栽培の芽

小雪地域では、穂木を納屋などに立てかけて置き、乾燥したり、凍りつかないように濡れムシロをかけておき、乾かないように時々散水する。タラノキの栽培は全国どこでもできるので 使わない空き地などがあったらぜひ挑戦してみてください。

タラの種根の植え付け方

 種根到着後は植え付けするまで日数か有る場合はぬれティッシュ、ぬれ新聞紙、ミズゴケなどで包んで乾かさないようにして冷蔵庫の野菜室で保管してください。
 植えた後も種根が乾くと芽が出にくくなるので土の中が湿っている程度に潅水して下さい。
 北国の寒い地方では雪が溶けるのを見はからって植えます。
 畑に植え付ける時は 幅幅1.8メーター高さ30センチの高畝を作って60センチおきに5センチの深さに穴を掘りタラの種根を横に寝かして植えていていきます。
 植えた所に目印に木の枝を挿しておけば草刈をするときにタラの葉を一緒に刈らなくてすみます。
 土を掛け水を上げて下さい。
 その後は雨が降らない日が続いたり保湿が悪い砂利土とか、日がよくあたる乾燥地であれば土の中が乾かない程度に水を上げて下さい。
 基本的に放任栽培ですので水を与えなくても自然の雨だけで育たないことはありませんが 大きく元気に育てるためには水や肥料が必要です。
 植え付けから1ヶ月で芽が出ますが遅れて出るものも有ります。
また次の年まで土の中で眠っている種根もあります。

土の質は

問いませんが 水はけの良い土が良いようです。
台風、大雨などで水が溜まるような所は根腐れ病(立枯れ病)にかかるので避けて下さい。  
 水田に植える場合は植え方が違いますのでメールまた電話でご相談ください。
 平野の場合は鹿、イノシシなどの害がなく暖かいのでメリット多くも有ります。 

タラは日本全国どこでも作れますが

 場所は日当たりが良い所か半日影で台風の大雨でも水が溜まらない場所が良い。
 田や畑でもかまいませんが 水はけが良いように高うねにするか 当店の雌タラが水に強い品種ですので露地栽培の場合はこちらを選択してください。
5月、6月、7月の長雨のときに水が停滞しないようにしてください。

 休耕田の場合適した品種や植え方が有りますのでご相談下さい

肥料は元肥は 1反に1年間に高度化成を70キロ春に70パーセント 秋に30パーセントあげ足らないようであれば追肥します。

翌年12月下旬

葉が全部落ちてしまえば芽ふかし(促成栽培)は出来ますが寒いうちは温度管理が必要です。

夜間最低温度6度以上にしてください

農業用営利栽培の方は12月下旬から促成栽培を始めてください2~日から30日ほどで出来上がります。
  (路地栽培用は 木の先端に出てきた芽を春3月下旬から4月に取ってお召し上がり下さい)

露地栽培専用品種は吹かしをすると

 芽が小さくなりますので吹かし栽培には不向きです。

 (夕焼けその他タラの木)促成栽培の方法

ビニールハウスに遮光ネット90%を張ります。
 夜間最低温度6度以上, 昼間最高温度35度未満にします。
寒い地方では電熱線を穂木の上に張ります。
 穂木は株元の芽を1芽から2芽残して切ります。
1芽ずつに切るときに新芽の上から反対側にまっすぐ切ります 同じように小型卓上丸ノコで 1節づつ全部切り落とします。
(農業用の方は1芽づつカットするときに短い物は2芽を 1つセットにして切り下の芽を取り除きます。 木が小さい物は芽が小さくなります。  発泡スチロールなどにタラの木を差し込んでいき水を下から2センチの所まで入れます。
 ジベレリン協和粉末を1リッターの水に1袋1.6グラム溶かし霧吹きで噴霧します。
  ビニールハウスでビニールを2重張りにして中側のビニールの上に遮光ネット90パーセントを張り500ルクスにします。
    2日に一度水を交換します1ヶ月前後で出来ます。  1月9 日そろそろ食べごろになって来ました。  木とハカマの下の木の部分を斜めにハサミで切り取って木の部分の皮を向きハカマの黒い所薄く削り取って洗って天ぷらや 湯がいて酢味噌和えなどにしてお召し上がり下さい。

市場に出荷の方は農協や市場などで相談してください

出荷時期は葉が展開する前が収穫時期です 

これより大きくなるとB級品になります。 ハカマら葉が見え始めたころから右の写真までがA級品で曲がったものや葉が出ていない物や葉が出すぎているものや 曲がった物はB級品になります。
 大きさによって SS.S.M.L.2L.3L.が有ります。  それぞれ専用の発砲スチロールのトレーに50グラム並べてラップを張り同じ大きさの物を専用の箱、1箱に20パック入れ出荷します。

産直市の出荷は

   サイズとか大きさなどの決まりはは有りませんので出荷したい産直市でご相談ください。
客数の多い産直ほど販売数が上がります。
金額は所により価格が違いますので前もって調査してください。
右の写真の左は夕焼けで2016年春3月に苗を植えて2016年の12月9日に吹かしを始め2017年1月9日に写した物ですサイズはA級品のLになります。
 右の写真は2年生の夕焼けになります1固11グラムありました。

出荷用タラノメ
出荷用タラノメ
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家庭で吹かしの仕方

畑で根元から切った枝を一芽ずつに芽の部分を上にして横ににカットします。
カットしたものを穴の開いた深さが短いケースに差し込みます。
ジベレリン協和を所定の倍率に溶き霧吹きで噴霧します。
深めのハッポースチロールの箱に入れ水を3センチ程度入れサランラップをかぶせて輪ゴムで止めて部屋の太陽光あたらない所に置いておきます。
3日に1度水を買え1ヶ月ほどするとタラ芽が出来上がります。
暖かい部屋の中に置いておきますと12月でも1月でも芽が出てきます。
2日置きに水を交換して下さい。
 上の写真は1月4日 わずかに新芽が出てきた所です。
温室を使わず外で2月下旬からですとに温度を掛けていなくても時間がたてば新芽は出てきます。
暖かく良く日のあたる所ではビニールハウスだけで保温は必要有りません。
冬場はビニールを2重にしてください。
5センチから7センチほど芽が伸びればハカマの部分からはさみなどで取って 天婦羅などでお召し上がり下さい。

※タラノ芽の栽培について解らないきとがありましたらお気軽にお問合せください。